私は「弓の性能」に関して、この20年間ずっとアピールしてきました。しかし、それに興味を持ってくださった方は、私の工房にいらっしゃった僅かな数のお客様だけです。弦楽器界全体的には楽器の事も判っていない異端児として無視されているというか、相手にされていないといってもよいでしょう。

 同じ事は、ケースにも言えます。私は同じく20年前から「良いケースの重要性」も説いてきたつもりです。しかしこれもまた、現状は酷いです。お手軽なケースを、量販店とか通販で購入している方が年々増えているのです。
 毎日一生懸命演奏の練習をしていたり、または高価な楽器を所有している方が、もう一方では、私に言わせたら「酷いケース」で平然と持ち歩いているのです。

 「本当の意味での良いケースとは何か?」考えたことがありますか? または、そのような事を本気で教えてくれる楽器店(工房)に通っていますか?

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