ヴァイオリン~チェロの調弦が5度調弦なのに対して、コントラバスだけはなぜか4度調弦です。一般的な解釈としては、「コントラバスはガンバ属だから」と言われています。

 確かに起源としてはそうなのかもしれませんが、現代クラシック演奏におけるコントラバスにおいて、本当に4度調弦がベストなのかどうか、多分未検証なのではないでしょうか?

 ちなみに、4度調弦と、5度調弦の用途の違いとしては、基本的には4度調弦はコード(和音)演奏に適していて、5度調弦は単音で広い音域に渡って弾ける自由度があげられます。

 さて、コントラバスの話しに戻りますが、クラシック演奏におけるコントラバスの奏法は、基本的にはヴァイオリン~チェロと同じです。すなわち、単音での演奏がメインです。ギターのようなコード演奏やアルペジオ演奏はほとんどしません。

 すなわち、コントラバスにおける4度調弦の意味は、ほとんどないと思うのです。たしかに、4度調弦の方がファーストポジション(コントラバス奏法では何と言うのか知りませんが、低いポジション)だけで演奏可能になるので、音は出しやすいですし、初心者には優しいのですが、実際のクラシック演奏における高度な演奏では、低ポジションだけで演奏しているわけではありません。そういった意味では、4度調弦に拘る意味も無いのではないでしょうか?

 それでは逆に、コントラバスを5度調弦にしたらどのようなメリットがあるかというと、弦の数を4本のままで、広い帯域の音程を弾けるようになるのです。
 コントラバスには5弦バスというものが存在します。これはより低い音を出したいために、低弦をさらに1本増やしたバスです。しかし5弦バスの場合、弦を1本増やしてしまうために、ネックが太くなったり、5本の弦に対する強度を高めるために、どうしても楽器が重くなってってしまう欠点もあるのです。楽器が重くなると、音も鈍くなってしまいます。

 コントラバスを5度調弦にすることによって、そのあたりの欠点を克服して、より音の良いコントラバスが完成するのではないでしょうか? よりソリスティックな演奏も可能になるはずです。もちろん、演奏技術はこれまでと全く違ってきますので、そう簡単に受け入れられるとは思いませんが。

注意!:現在販売されている弦は5度調弦用には設計されていませんので、興味本位だけで5度で調弦しないでください。楽器を壊してしまいます。

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