少し前から「電気保温ポットで保温し続けるよりも、よりも電気ケトルでそのたびに沸かす方がエコ」という情報を眼にしていました。実際、電気店に以前よりも数多くの電気ケトルが並んでいます。私もドイツに住んでいたときに電気ケトルを使っていたので、その使い勝手は想像がつきます。
 さて、このご時世の「節電」という場合には、どうなのか?簡単な使用電力測定の実験をしてみました。あくまでも今回の「非常事態時下での節電」を目的としていますし、使用環境下でも結果は大きく変わってくると思いますので、注意してください。
測定環境
・季節:春
・家には常に人がいて、コーヒーを飲むなど頻繁にお湯の活用をする環境。
・電気保温ポットの設定は、「80度」+「蒸気レス湯沸かし」+「ポットの上に4つ折りにしたタオルを乗せて保温」
・電気ケトルでの湯沸かしは、水を必要以上に入れないように注意(沸騰直前に電気を切る)。
測定方法
・測定器は「サンワサプライのワットチェッカーplus」に湯沸かし器を接続し、それぞれ24時間の電力使用を計測。
考察と結論
 正直なところ、私は「電気保温ポットと比べて電気ケトルの方が圧倒的にエコ」という結果を期待して実験したのですが、結果はそうではありませんでした。
 電気保温ポットの電力使用は、お湯を沸かすときに大きく消費するのですが保温時にはそこまで電気を使うわけではないようです(あくまでも今回の使用環境下で)。
 一方、電気ケトルでの湯沸かしは、「コーヒー一杯分」とかの湯沸かしにはどうも無駄が多いようです。それ以前に「無駄なくきっかりにケトルに水を入れてお湯を沸かす」とう操作自体がかなり面倒くさいです。
 家族構成とか、温度設定とかの使い方によって結果が大きく左右されるということがわかったので、あえて今回の測定数値を掲載することはやめますが、「電気保温ポットがエコではない」と決めつけることは間違いであるという結論に達しました。

関連記事: