汚れた馬毛の顕微鏡観察
2013年10月1日 ドイツ・ヴァイオリン製作マイスター 佐々木朗
汚れた馬毛の表面
黒く汚れた馬毛の表面を175倍に拡大して観察してみました。画面下2/3位が黒く汚れた馬毛で、上1/3くらいが比較的綺麗(正常)な馬毛です。撮影時のホワイトバランスの調整から全体的に黄色っぽく写っていますが、実際の色は正常な馬毛はもっと白っぽく、汚れた部分はもっと黒っぽいです。
汚れた毛を観察すると、松ヤニがビッシリこびり付いていて、馬毛の表面が見えなくなっていることが判ります。さらに、そのこびり付いた松ヤニの表面に細かな黒い汚れが付着して、遠目に見ると毛全体が黒くなって見えるわけです。
このこびり付いている汚れの成分までは調べていませんが、おそらく、手の脂と、手に付いている汚れが付着したものと考えられます。