当たり前の事ですが、ちょっとした事でも気になって、工房にまめに通ってくださるお客様の楽器に、深刻なトラブルが起きる確率は低いです。
その逆に、深刻なトラブルが起きてしまったお客様に、「なんでこうなってしまう前に・・・」と言っても、言い訳しか帰ってきません。
まめに工房に通った方が、結果的にお金もかかりません。深刻なトラブルの修理の場合は、何十万円とか、場合によってはそれ以上、または楽器のグレードと修理金額とを考慮して「修理不可」となってしまうことだってあるのです。
何度でも言います。ご自分の大切な楽器を、経済的に使い続けるただ一つの方法は、「まめに工房に通う」こと以外有りません。
例えば、「駒が倒れる寸前」、「アジャスターを下げすぎていて、駒が倒れたらアジャスターで表板を突き破ってしまう」、「楽器の持ち方が悪いから、ニスが傷んでいる」、等々。
こんな事、自分で解決できそうな単純な事に思うかもしれません。しかし、自分の癖って、なかなか自分では分からないものなのです。だから他人を頼るべきなのです。
こう言うと、「工房に通わせて、お金を巻き上げるつもりでは?」なんて勘ぐる人もいるかもしれません。そういう人は好きにしてください。
私を信頼してくださる方は、面倒と思うかもしれませんが、まめに工房に通ってください。そしてその短い時間の中で、会話なり、質問なりして、小さくてもよいので何か得るものを持って帰ってください。
楽器の専門家である私とお客様との接するお時間を、生涯で足し合わせたとしても、意外なくらい短い総時間のはずです。人と人との縁なんて、そのくらい貴重なのです。
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