ドイツ・ヴァイオリン製作マイスター 佐々木朗の工房日記です。 ホームページは https://www.sasakivn.com です
ブログ記事

重要

「芸術」という言葉を美化するのは危険です

 音楽だとか、演奏だとかを「芸術」だと信じ込んでいる人、思い込んでいる人がとても多いです。  しかし「芸術」という言葉は危険です。  なぜならば、「芸術」という言葉は「権威」と繋がっているからです。  本来の芸術とは、こ …

上手なヴィブラートは良い音程と直結する

 ヴィブラートを観察すると、理想的な「弦長変化ヴィブラート」と、「振動(痙攣)ヴィブラート」に別けることが出来ます(補足:エレキギターなどでは張力変化ヴィブラートもあります)。 弦長変化ヴィブラート  これはヴィブラート …

きちんと圧力を掛けて弾くことで、音程も良くなる

 先日、私の工房でヴァイオリンの弓を購入してくださった方が、興味深い話をしてくださりました。  この方はとてもお上手な方で、かなり高度な基本的レッスン(音階の練習とか)を受けているそうです。  私の工房での弓の試奏のとき …

「縦に弾く」

 アマチュア演奏者の発表会は、私にとっても、とても勉強になります。アマチュア発表会とは、ある意味「演奏課題の総展示会」とも言えるからです。  これはバカにしてそう例えているのではありません。向上するために必要な冷静な「観 …

「見える」とは

 「見える」とは、「そこに存在している」という事では無くて、「脳が理解している」という事です。脳が見ているのです。  これは私が「弓の性能」について説明するときに、一番最初に説明する内容で、一番大切な事です。  簡単に言 …

「糸巻きが緩みやすいときに、具体的にどうしたら良いのですか?」と問われても

 今日、学生時代のオケで同期だったお客様が、チェロの糸巻きの緩みの件でいらっしゃいました。  その方は高校のオケの指導もされている方なので、「生徒の楽器で緩みやすい糸巻きの時に、具体的にどうしたら良いのか? そういう時に …

弦の高倍音は、その倍音波長の振幅のポイントを振動させることで出ます

 物理に興味の無い方は、弦楽器の高倍音とは楽器が最初から持っているものだと思っているのではないでしょうか?  しかし、高倍音って楽器が持っているわけではなくて、意識して演奏技法として倍音を出しているのです。  例えば、弦 …

楽器の価値観における矛盾の考察

 私は良い楽器について、こう説明しています。 ・自分が満足できるものが良い楽器であり、それが最終目標でもあります。 ・自分の価値観の殻の中では、良い楽器を選ぶことはできません。すなわち、自分で良いと思った楽器が、良いとは …

自動車整備業界で、技術者人材の引き抜きが始まりだしたらしい

 ネットニュースで、「技術者不足から、人材の引き抜きが多くなっている」との記事がありました。自動車整備士などの技術者を志す若者が少なくなって、業界が人材不足になっているそうなのです。  私も以前から、同じ事をこの弦楽器業 …

3本の異なるヴィオラ弓の性能と、それによるボウイングや音質、音量の違い

 3本の異なる性能のヴィオラ弓と、それらの弓で弾くボウイング運動の違いや音質の違いを比較してみました(ヴィオラは私が製作した作品です)。  弓の性能の違いで、これだけ音や弾き方(ボウイング)に差が出るのです。演奏の上手な …

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