ボウイングにおける、弦のピッキング加振の重要なモデル図です(実際には天地が逆になります)。

 こういう物理原理の事を演奏には関係ないと興味が無い方がほとんどだと思いますが、この仕組みを理解できて、さらに意識できているかで、演奏の音は全く変わってきます。他人事とは思わないでください。

 弓矢の弓を大きく張るように、馬毛と弦の摩擦力を利用して、弦を大きく引っ張ることが重要です。

 そのために重要な要素となるのが、「弓竿による圧力」と「静止摩擦力」なのです。

 弓竿の圧力によって大きな静止摩擦力が生まれます。それは弓の性能に起因します。次に「静止摩擦力」を持続するためには、馬毛の速度(上記イラストではベルトコンベアの動き)が一定速で、安定していることが重要になります。

 ちなみに、現実の運動はこのような連続運動となります。

 

補足:ベルトコンベアの回転速度を上げると静止摩擦力が解除され、動摩擦力になります。動摩擦係数は静止摩擦係数よりも低いため滑ってしまい、上イラストの様に重り(弦)を大きく引っ張ることが出来ません。それが「擦れた音」だとか「スルタスト技法」のモデル化になります。

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