最近、質の低い製品が蔓延しています。低価格だからという理由だけでなく、ユーザーが「本物」を知らないからです。だから、水が低い方法と流れるように、自然と低い方に行ってしまうのです。

 例えば私は、工房開業時からJAEGERヴァイオリン(またはヴィオラ)ケースを勧めてきました。重くて高価なのですが、楽器に対して最善と思うからです。

 しかし、そんな良質ケースでも15年も経つと傷んできます。交換カバーとかの修理部品も無くなってしまいました。良い製品だから壊れないと言うわけではありません。普通に傷みもしますし、壊れもします。
 しかし、JAEGERケースを使っていらっしゃる方は、「お金が掛かっても良いので、修理して使い続けたい」とおっしゃるのです。

 ある方は、自分で内部クッションを作り直したり、ある方はカバーのファスナーを衣服の専門のお直しやさんで交換してもらったりと。私も、リュックベルトのフック部分の修理をよく行います。とても手間が掛かる作業なので料金もそこそこ掛かってしまいますが、それでもお客様は喜んでくれます。

 「本物」とは、このようにお金が掛かってでも良いので、修理して続けたいと思うような製品なのです。

注意:私の工房にて販売したケース以外の修理は行いませんので、お問い合わせしないようお願いいたします。それは購入した店に相談してください。

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