私はもう何年も前から、一人暮らしをしている義母に「電動アシスト三輪自転車」を勧めていたのですが、全く相手にされませんので、せめてこのブログに書いてみることにしました(この情報が誰かの役に立ってもらえれば幸いです)。

 まず前提になるのは、歳をとる事による衰えとともに、利用する道具を積極的に変えていくという行為です。

 例えば、通常の二輪自転車にスイスイ乗れる年齢ならば、その二輪自転車がベストです。

 ところが、歳をかなりとって歩くのが不自由になってくると、いずれは四輪の電動シルバーカートに乗ることになると思います。

 私が今回主張しているのは、その間の時期の話なのです。

 多くの方は、「三輪自転車」というと否定的な事しか思い浮かばないようです(殆どの方はアシスト機能の無しの三輪自転車を思い浮かべています)。例えば、「重くて運転しにくい」とか「自転車と違って、うまく運転できない」とか、「幅が広いから、運転に気を遣う」、「自転車では通る事ができていた狭い道を走れない」とかです。

 もちろん、自転車と比較してしまったらそういうデメリットも存在します。しかし、はじめから電動アシスト三輪車として考えると、メリットの方が見えてくるのです。

 まずは、電動アシスト三輪自転車を使う目的をはっきりさせなければなりません。それは「買い物」とか生活のためです。けっしてサイクリング目的ではありません。運動のためでもありません。

 もちろん最近では、契約さえすれば定期的に家まで食品などを届けてくれるサービスもあります。しかし、それでは出不精になってしまい、頭が活性化しません。刺激が無くなって、下手をするとぼけてしまいます。電動アシスト三輪自転車があれば、歩いて行くにはちょっと遠いとおっくうだったスーパーに行ったり、ホームセンターに行くことが出来るかもしれないのです。

 電動アシスト三輪自転車の最大のメリットは、自転車に付いているリア荷物かごの位置がとても低いのです。だから、年寄りでも重い荷物(例えばお米とか)を乗せやすいですし、重心が低いので自転車が倒れにくいのです。

 通常の二輪タイプの電動アシスト自転車は、アシストの付いていない普通の自転車と比べてとても重いです。だから力の弱くなった年寄りは、スタンドを立てるのさえも厳しくなりますし、重い荷物をかごに入れるのも苦痛になってきます。重い荷物を積んで、さらにスタンドを立てるのはもう不可能に近いでしょう。
 さらに、運転中にバランスを崩してしまったら、自転車が転倒してしまう可能性も高いのです。特に重い荷物を積んでいた場合には、バランスを崩していったん傾いてしまったら、立て直すのは不可能です。

 これに対して、電動アシスト三輪自転車は自立するので、駐輪するときに持ち上げてスタンドを立てる必要もありません。さらに荷物を乗せて走っているときに、もしもバランスを崩しそうになったら、両脚を地面に着きさえすれば重い荷物を乗せた自転車自体は倒れにくいはずです(サドル高をできるだけ低く設定した方が安心です)。

 電動アシスト三輪自転車自体はとても重いのですが(30kg弱)、アシスト機能が付いているので、走行時にその重さは感じないことでしょう。

注:三輪自転車は、可能ならばスイング方式の設定で乗った方が安全です。
注2:電動アシスト機能の付いていない三輪自転車は論外です。重くて乗りにくいだけです。
注3:もちろん走行スピードはゆっくりと、臆病なくらいの安全運転が最重要です。
注4:電動アシスト三輪自転車は、二輪自転車とは全く別の乗り物として捉える必要があります。
補足:電動アシスト三輪自転車の一例(フランスベッド社製)(全長153cm)
補足2:全後輪にアシストモーターが内蔵されている、ブリジストン製も安定した走行が可能で良いかもしれません。(全長162cm)

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