久しぶりにカントゥーシャ作のヴィオラの調整が来て、弦の交換とかの最低限の調整を行いました。このヴィオラ、私がわざわざドイツまで行って、カントゥーシャ氏のご家族から譲ってもらった楽器(の内の1本)なのです。作りはもちろん、状態も極上物です。

 ヴィオラという楽器は、正直言って良い楽器が少ないです。だから特に感じるのですが、カントゥーシャ作のヴィオラの音って素晴らしいです。弦を張る作業だけで、その音の響きの違いを実感できるのです。

 おそらく、ほとんどのヴィオラ弾きが、ヴィオラのこういう音を知らないまま演奏人生を過ごしているのです(まあ、演奏技術の才能がある人でしたら、どんなヴィオラで弾いても観客を感動させることは可能ですが)。

 結局のところ、自分と良い楽器との「縁(チャンス)」があったときに、無理をしてでも良い楽器を手に入れた人が、幸せになれるのです。そしてそれが、その人の能力とも言えるのです。

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