ここ数年、暑さが原因と思われるニスの修理、修正作業が多くなっています。

 元々柔らかいタイプのニスはもとより、多少の暑さでは柔らかくならない様な固さのニスにおいても、トラブルが増えているのです。

 その理由は、汗です。

 ここまで暑い日が続くと、演奏中にどうしても汗をかいてしまいます。特に、汗ばんでいる手の平で楽器を長時間持っていると、ネックの付け根部分、ネックの付け根の左側板、表・裏板の手が触れる部分が傷んでしまうのです。

 特に、熱くなった手の平を楽器に押し当てることで、まるでスチームアイロンを押し当てたかのように、ニスには水分+熱+汗の成分+汚れの悪影響(ストレス)が及んでしまいます。逆に、冬場には同じように持っていても悪影響は少ないはずです。

 ちょっとした楽器の持ち方(または時間)だけでも楽器へのストレスは減らすことが出来ます。楽器をベタ~ッと、長時間触らないのがコツです。

 また適切なタイミングでニスの修理を行うことも重要です。

関連記事: