最近のギター(ナイロン、スチールに限らず)奏者は電子チューナーで調弦している人だらけです。ギターヘッドにクリップ式チューナーを常にくっ付けている人もたくさん居ます。

 ヴァイオリンでも、最近では電子チューナーを使って調弦している人がとても多いです。特に若い人ほど電子チューナーに頼り切っています。

 以前から何度も警告していることですが、ヴァイオリン(~チェロ)において、チューナーを使うのは良くないのです。それはギターとヴァイオリン(~チェロ)とではフレットの仕組みが違うからです。

 ギターの場合、調弦とは演奏前の準備作業でしかありません。なぜならば、フレットが付いている楽器なので、基本的にはピアノと同じように、鍵盤を押さえるようにして演奏しているからです。だから音程を探る(瞬時に修正する)必要がないのです。

 これに対してヴァイオリン(~チェロ)は、フレットが付いていない楽器です。だから音程を探る(瞬時に修正する)技術が必要になるのです。この「音程を修正する技術」をいつ練習するのかというと、それは毎回の調弦作業が、一番重要な基本練習となるのです。

 しかし、電子チューナーを使って調弦作業を行っていると、それは毎回先生に楽器の調弦をしてもらうのと何ら変わりはないのです。音程の意味がわからなくても電子チューナーの針が「はい、そこでOK」とか指示してくれます。
 そんな便利な機械を活用したら確かに正確な調弦は可能かもしれません。しかし、それが音程を感じる訓練に繋がるでしょうか?

 ようするに電子チューナーを使っていては上達できないのです。

 ギターとヴァイオリンとは仕組みが違うのです。調弦作業の廻り道ほど、演奏の上達への最短の道なのです。

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