「技術」って、この業界の全ての根源です。
例えば「良い音とは何か?」、「良い調整って何か?」みたいな、哲学的な基本的内容まで含めて、「技術」なのです。そしてそれは各楽器店、各技術者で全く異なります。
例えば、演奏家それぞれでも演奏技術は異なります。そして、演奏活動も違っていて、評価も異なっています。演奏会を聴き行く聴衆も、その演奏者の演奏技術を求めて(評価して)お金を払っているはずです。
しかし我々の専門技術って一般の人には見えないので(本当は見えているのですが)、どこでも大して変わらないと思われているのが、私が長年残念に感じている点なのです。
「楽器店に並んでいる楽器だとか弓だとかが、どこの店でも同じだと思いますか?」って、ずっと主張し続けていても、理解されません。
品質の本質が、ラベルとか価格帯で決まる思われているのです。だから品揃えの多い大手楽器店の方が良いと思われたり、最悪の場合には売るだけの通販会社の方が繁盛しているのが現状です(そして困ったときだけ、猫なで声で我々に寄ってくるのです)。
本質は「道具としての理」であって、「音響的な理解と探求」なのです。文学的な音楽の表現を並べ立てたら、自分もお客もうっとりさせる事はできるのですが、何の解決にもなりません。
重要なのは理系的な思考と、エンジニア的な行動だけです。
本当に良い音を求めているのでしたら、良い楽器や良い弓との縁をたぐり寄せたいのでしたら、この業界で凝り固まった視点を変えるべきなのです。
関連記事:
- 技術の本質はネットでは説明できないのです
- 修理・調整の技術レベルと、取り扱い楽器の質は比例しています
- 人を信用できない、おかしな人が増えているのでしょうか
- 楽器の仕入れ、販売、調整、維持を一貫して行うのがポイントです
- 「技術力」なんて、全く信用されていないのでしょう