最近はインターネットでちょこちょこと検索して、知った気になっている人が多いです。しかし私が何度も書いていることですが、ネット上で仕入れた情報や知識などというものは大して役に立たないのです。それどころか悪影響を及ぼす可能性も大きいです。それは、私自身が責任持って書いた「佐々木ヴァイオリン製作工房ホームページ」の内容に於いても同じなのです。あんなもの、本当の意味では役に立ちません。

 なぜなのでしょうか?
 それは、膨大な情報量であるインターネット上からあなたの目に飛び込む情報とは、全てあなたが検索して読もうとしているものだからです。すなわち、全てがあなた主導なのです。
 簡単に言ってしまえば、あなたの興味のない内容はパソコン上に表示されませんし、仮に何かのきっかけで表示されたとしても、それを(本当の意味で)読もうとしません。さらに言うのなら、自分自身が理解している(理解しかけている)範疇の情報しか目に入らないないのです。

 その証拠に、私の工房にいらしたお客様で「Q&A読んでますよ!」と言っている人のほぼ全てが、実際に読んでいません。読んだつもりになっているだけなのです。インターネット上の多くの情報は無料なので、読む側も安易に読んでしまう(真剣さが無い)というデメリットもあります。これに対して有料である書籍は、たとえ同じ内容が書かれていても、読む側の真剣さが全く違うのです。
 インターネットとは、そういうものです。ある意味おそろしいシステムです。

 それでは何が必要なのか?何を求めたらよいのか?それは、自分主導で物事が動かないことです。もっと簡単な言い方をするのなら、自分を否定して(導いて)くれる「人」と話をすることです。

 これからの時代だからこそ「人」なのです。もちろんインターネットは便利です。私も活用しています。しかしそこに「実在」とか「真実」とかがあると勘違いしてしまうと痛い目に遭います。

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