冬期に、屋外移動中にもの凄く冷えてしまった楽器ケースを、暖房で暖まった室内でいきなり開けて楽器を弾き始める事は、とても危険です。
理想は、温かい室内でケースごと1時間以上そのまま置いておく事なのですが、実際の演奏活動においては不可能です。
そこでせめて、楽器ケースの蓋をあけて、楽器の上にかけているデッケを被せたまま10分間だけ放置するだけでも、いきなり弾き始めるよりは良いと思います。
蛇足になりますが、最近流行のペラペラ肉薄の軽量ケースは、この手の悪影響の事に関しては全く考慮されていません。残念な事ですが、購入する側も、売る側も、大切な楽器の事を本当に考えている人は意外と少ないのです。事実、私みたいに赤外線サーもカメラで温度変化の研究とかを実際にやっている人ってほとんどいないでしょう?
デザインとか、便利さとか、価格の安さとか、軽さだけとか、そんな事だけでケースを選んではいけません。自分の大切な楽器を守るためですから。
それでは具体的に、どのケースが良いのか?それでは皆さんが実際に購入する店で質問してください。私は、私の工房にて購入してくださるお客様のみに、私の技術(考え)をお話しします。それが、私の工房にお金を払ってくださるお客様への、義理です。
もちろん、私の工房にて購入したいというお客様は、遠慮なくご相談ください。
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