小さな発表会や小演奏会などで、ほとんどは録音もしていると思います。

 しかし、ビデオ撮影となると簡易的な撮影がほとんどだと思います。これまでにも私が「きちんとしたビデオ撮影をしたほうがいいですよ」と言っても、「いやあ、なかなか業者に頼む予算が・・」とか、「撮影係が居なくて・・」とか、または「録音で十分なので・・」という感じなのです。

 私が発表会において、なぜ「ビデオ撮影」をお勧めするのかというと、自分の演奏姿を観察するためです。

 「良い音」を出すためには、「理にかなった演奏」が一番のポイントです。その「理にかなった演奏」とは、演奏姿を見れば音を聴かなくてもわかるのです。映像に音が付いていない方が、より判るくらいです。

 すなわち、理想は、上手な演奏家のような美しい演奏姿です。これが「理にかなった運動」なのです。だから理想的な運動を、見て真似することこそが、結果的に良い演奏へと繋がるはずなのです。ほとんど方は頭で理解しよう努力します。それはそれで重要なのですが、意味はわからなくても「形を真似する」という方法も一理あるのです。

 私も含めて、おそらく皆さんも、自分の姿、自分の現実は見たくないものです。しかし、そこから目をそらさないことこそが、上達への近道なのです。これは演奏だけに限りません。

 「客観的観察」は重要です。

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