GEWAヴァイオリン(またはヴィオラ〕ケースは、数年使っていると、なぜかケースカバーの黒縁(綾)リボンの表面がポロポロ剥がれてしまいます。
またはネックを固定する紐の表面が同じようにポロポロ剥がれ落ちてしまうのです。先日お売りしたケースは、卸業者から仕入れたばかりなのに、この紐の表面が心なしかベタついている感じがしたくらいです(もちろん説明してお渡ししました)。
ある方は、この紐部分をケース底面に伸ばしたまま、コロナ禍で楽器を長期間入れっぱなしにしていたので、紐表面の黒い部分が楽器の裏板にべったりくっ付いてしまっていたのです。
この様なトラブルは、GEWA社以外のヴァイオリンケースでも見たことがありますので、私は長年使っている上で仕方が無いことだと諦めていました。お客様にも、そのように説明していました。
しかしその一方で、症状は人によってかなり違っているのです。ある方は10年も使っているのに、その症状が全く出ていなかったり、と。だから不思議に思っていました。単なる製造上の品質のばらつきの問題なのかと。
ところが先日、伊マンフロット社のビデオ機材のゴム部分が加水分解でベトベトになってしまったのを思いだしたのです。この手のトラブルって、国産品ではほとんど無いような気がするのです。大体は、外国製品なのです。
そういえば、ヴァイオリンケースでも国産の東洋ケースでは黒縁部分がボロボロになっている記憶がありません。
あくまで想像ではありますが、欧米製品って、日本のような異常なほどの多湿度&高気温を考慮しないで、製品開発を行っているのではないでしょうか?
GEWAケースの例の部分も、多湿度や高気温が影響した加水分解が原因かもしれません。ヨーロッパでは同様のトラブルは起きていないのかもしれません。だからヨーロッパのメーカー側は、深刻な問題とは捉えていないのかもしれません。
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