最初に言っておきますが、なにもインフレのように物価が上がることが良いとは言っていません。しかし、海外の物価の上昇度合いと比べると、日本の物価上昇は低く、それに伴って賃金上昇も数十年もほぼ横ばいです。
それの何が悪いのか?
日本の価値観だけで事が済めば、問題ないかもしれませんが、現代は海外との様々な物流、人材交流のもとで日本の社会も成り立っています。それはどういうことかと言うと、日本が世界の流れから取り残されかけているという事の暗示でもあるわけです。
例えば弦楽器関連においても多くの商品は輸入品です。それらの海外の価格が上がれば(もう一度言いますが、海外は賃金も上昇しています)、それを日本に輸入すると、「値段が高い!」と言って、買ってもらえないのです。
そうすると、「安い商品」を購入して、運用する人が多くなります。それはすなわち、「技術の低下」に繋がるのです。
これは弦楽器以外の製品においても全く同じです。日本では「安かろう悪かろう」の物が売れてしまっているのが現状なのです。以前の、「高品質」を追求していた日本人はどこへ行ってしまったのでしょう?
例えば、トヨタなど日本の国産自動車であっても、海外モデルは高級部品を使っているのに、日本モデルはコストカットしたモデルだったりするのです。それは日本では安物しか売れなくなってきているからなのです。
それではなぜ、日本は長年デフレ脱却できないのか?
それは政治やマスコミが大きな勘違いをしているからです。例えば、政治では「ふるさと納税」とかバカげた政策をとっていたり、最近では「GoToキャンペーン」とか狂った政策ばかりです。
マスコミも「お得情報」ばかりの情報番組であふれかえっています。
これらは逆の事も言えて、「お得なポイント」が無ければ、積極的に購入したり、消費したり、旅行にも行かないような国民を量産しているだけなのです。すなわち、ずる賢い国民を大量生産しているのです。
それが日本の未来に繋がるでしょうか?
それでは我々は日本の未来のために何をすべきか? それは「お得なポイント」が無くても、行きたいと思った地域へ旅行すべきですし、大きな割引が無かったとしても、欲しいと思った物を購入すれば良いですし。食べたいと思ったお店に食べに行けば良いのです。
その落とされたお金で社会が活性化され、直ぐに賃金上昇に反映されることでしょう。そして次に技術の向上へと繋がるはずです。このままの日本では某国や某国の実質的な植民地になってしまいます。