新型H3ロケットの打ち上げが失敗しました。延期に延期を重ねての打ち上げだったので、嫌な予感がしていた方がほとんどだったのではないでしょうか?
この新型H3ロケット打ち上げ失敗の最大の問題点は、「試験機にもかかわらず、非常に高価なだいち3号を積んで打ち上げてしまった」ことです。逆に試験機打ち上げが失敗すること自体は、仕方ない事だと思います。
なぜそんな事を行ってしまったのかというと、次の理由が想像できます。
1.延期に延期を重ねたので、スケジュール的重圧がのしかかって、無理をしてしまった。
2.H2Aの連続打ち上げが順調だったために、H3でも大丈夫と思ってしまった。
3.予算が無い。
1.に関しては、何となく想像できます。例の共同通信の記者もそうですが、失敗という行為の揚げ足を取る人ばかりです。しかし、技術って失敗の積み重ねでしか構築できないのです。しかし文系の人(特にその中でも自分が知的エリートだと思っている人)には、その「失敗」の意味が理解できないのです。
そんな中で、延期を重ねていたら、正常な判断は出来なくなってしまいます。世の中が失敗を許さないのです。
2.に関しては、信じたくは無いのですが、自分たちの技術への過信です。
H2Aロケットが順調なのは、先人達の血のにじむような努力で構築された技術であって、H3ロケットは新規です。だからあくまでも、試験機を飛ばすことが最重要項目だったはずなのです。
ところが、試験機なのに、衛星を積んでしまいました。それは、試験機が失敗しないという前提だったはずです。
もっとも、技術者でそんな平和ぼけバカはいないと信じたいです。
おそらく、圧力、重圧がそうさせたのでしょう。
3.予算が無いというのも、日本の現状です。国民は海外の製品にお金を使わないで、国内(企業、人)にお金を落とすべきです。出来る範囲でよいので。
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