私は祖父や叔父が大工だったため、大工道具の中で育ったようなものです。そして無意識に、建設現場の音と木材の匂いが大好きでした。
ノコギリで木を切る音、そしてゲンノウで釘をリズミカルに打つ音。最初に軽く叩いて釘を合わせて、次に強めに2回くらいカンカンと叩いて、もう長い釘は打ち込まれるのです。そして最後にゲンノウをクルッと回転させて、裏面で一発撃ち込むのです。子ども心に、この最後のクルリ&一発がなんてカッコいいだろうと憧れを感じていました。
腕のある職人ほど、この音がリズミカルで心地よいのです。
ところが最近の建設現場の釘打ちは、シュパン、シュパンと、エア式の釘打ち機の音ばかり。またはネジ打ちのギーギー音。
まあ、しかたないのですが。
関連記事:
- JAEGERケースの帆布カバーの裏打ち補修
- 楽器の良い音を出す(引き出す)のは、ボールをつくのと同じです
- シュタルケルのバッハ無伴奏チェロ組曲って、こんなパワフルな演奏だったのですね
- 高円寺にもこんなマンションが
- 女の子とメロンパン