自分の楽器の本当の性能を引き出すためには、もちろん演奏の練習が重要なのは当然なのですが、それ以外にも自分の楽器を尊重して、楽器自身が喜んで発音してくれるような操作をすることが重要です。

 例えば、演奏が上手なのに傲慢な人は、自分の楽器がぼろぼろな状態でもへっちゃらで弾いています。演奏が上手なので、他から見たら上手に聞こえるかもしれませんが、本当ならばもっと凄いはずなのです。

 例えば、ボールをつく(ドリブルする)ことを考えてみてください。強引に叩き付けただけでボールをリズミカルに、長時間つくことは可能でしょうか?

 上手にボールをつくコツは、良いボール(適切なボール)に適切な空気(圧)を入れて調整します。そして強引に叩き付けるのでは無く、ボールの声を聞くように、ボールのタイミングを尊重(同調)して、ボールをつくという次の操作を行います。

 楽器も全く同じです。楽器の反応を敏感に感じ取れる感覚と、その楽器の反応が少しでも向上するような普段からの操作を継続することが大切なのです。だから楽器を綺麗に使っているというのは、とても大切なことで、さらに理にかなっていることなのです。

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