特にヴィオラとチェロに多いのですが、プロの演奏者や上手なアマチュア演奏者ほど、酷い楽器を、良い楽器であると自信満々で使っていたりします。
ヴァイオリンの場合だと、楽器よりも弓でそういった傾向にあります。
これはなぜかというと、次の3つの要因が多いです。
1.子供の頃、または学生時代から、有名なラベルの楽器(高価な楽器)こそ良い楽器であるとすり込まれた教育を受けた。
2.演奏が上手だと、酷い楽器でもそこそこ上手に演奏できてしまう。
3.プライドが高いと、人から教わることが出来ない。自分を変えようとしない。
ヴァイオリンの場合だと、楽器本体に関しては絶対数が多いのと、楽器自体の製作上のバラツキがチェロやヴィオラよりも少ないので、チェロやヴィオラよりも「ムムム・・・」って楽器は少ないと感じます。
一方、ヴァイオリンの弓の場合には、チェロやヴィオラよりも質がシビアです。なぜならば弓竿が細くて長いからです。だから弓材質の品質が本当にシビアなのです。一方で、酷い高価な弓が溢れていますので、もう絶望的なのです。
このように、プロの演奏者や上手なアマチュア演奏者ほど、高価なのに酷い楽器や弓を使っている人が多く、しかし演奏が上手だから、皮肉にもその楽器や弓の悪さに気づいていないのです。
何が言いたいのかというと、この業界の教育レベルの低さなのです(学歴とかそういう意味ではありません)。そういう教育の分野自体が存在していないのです。それどころか、私のこの嘆きに対しての、意味さえも理解できていない人(演奏者)がほとんどだと思います。
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