私の工房では溶解したニカワ(使いかけのニカワ)の保管用として、ミニ冷温庫を活用しています。ニカワ以外にも瞬間接着剤も保管しています。
私が長年活用しているのは右側のツインバード社製のD-CUBE 5.5Lという製品です。実はこの機種、私の工房では4台目くらいです。最初は2年くらいで冷却性能が下がって買い替えていたのですが、現在使っている製品はもう6年くらいは安定して連続稼働しています。
ツインバード社D-CUBEは基本的には満足しているのですが、小さな冷温庫なのに消費電力が連続55Wも消費しているのです(ペルチェ素子としては普通なのですが)。
もう少し低消費電力タイプのミニ冷温庫は無いものかと探したところ、中華EENOUR社製の6Lタイプが最近発売になったので、消費電力も仕様記載45Wと低いので購入してみました。
写真の様に並べて、内部に温度計センサーを設置して、同時に庫内温度を計測してみました。
条件は、工房の室温が約26℃くらいで、24時間稼働後の庫内温度を観察してみたのですが、D-CUBEは約10.5℃(強冷モード)、EENOURが11.3℃くらいで安定した値に落ち着きました(庫内中央部の空気の温度です)。
両者とも意外と庫内温度が高くて、今更ですがガッカリです(あくまでも、室温が高い夏期でのテストです)。
ちなみにD-CUBEの消費電力は定格記載通り55Wでしたが、EENOURは仕様記載では45Wでしたが、実際には49Wの消費電力がありました。共に100V電源駆動の時です。
正直言って、6年落ちのD-CUBEの方が性能は上です。消費電力は少しだけ高いのですが。
次に、EENOURだけですが、DC 12Vで稼働させてみました。この方法だと39Wで稼働しました(仕様記載では35Wと書かれていますが)。
ちなみにEENOURをDC 12Vで稼働させると、100V電圧を直流に変換する発熱が減るみたいで、本体の発熱量が下がります(サーモカメラで観察)。そのために庫内の温度も10.8℃まで僅かですが下がりました。
EENOURの6L冷温庫はちょっと微妙というのが結論です。消費電力が低いのが魅力ではあるのですが・・・。せっかく買ったのに。
追記:D-CUBEもDC 12Vで稼働させてみました。そうしたら本体の発熱(100V電源を変換するための電気回路の発熱)が下がって、庫内温度は9.3℃まで下がりました(消費電力は45W)。どうやらペルチェ素子式のミニ冷温庫はDC駆動が良いみたいです。
補足:両機とも室温が低ければ、カタログ値に近い庫内数値になると思います。