昨日、弓の試奏にいらした方はある大学の物理の先生だったのですが(最初は知りませんでしたが)、弓の説明をし終わった後に「弓の説明の話が気に入ったから、買った」と言ってくださりました。

 これこそが私がお売りしたいものなのです。弓という商品ではなく、その商品がなぜ良いかという根拠を私はお売りしたいのです。正直言いまして、高額な商品を売るためには、もっと抽象的、感覚的な事を言ったり、または値引きセールを演出した方がよほど売れるのです。しかし、そんな事をやってお金を儲けても、私は満足感は得られません。

 本当に音が良くなり(感覚的にではなく、物理的に良くなることが重要です)、お客様と私の両方ともが満足できる状態を継続して続けられることが、私の工房の目標で有り営業方針なのです。

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