先日の新聞に、「近年、高速道路での自動車のパンクが多くなっている」という記事が載っていました。その原因は、セルフガソリンスタンドの普及によって、タイヤの空気圧をチェックしない人が増えているからという推測でした。
しかしショックだったのは、「ガソリンスタンドでタイヤの空気圧をチェックして貰うために、1,000円分くらいの最低限のガソリンを入れて、タイヤの空気圧チェックをして貰う人も増えている」という、ガソリンスタンドの人の話しでした。
ガソリンスタンドが人員を確保したり、教育したり、設備を揃えたりするコストがかかって、それでガソリン価格がセルフスタンドよりも高くなっているのは、誰しも知っています。それなのに、1,000円分だけ入れて、空気圧チェックとは・・・(もしかしたら、ついでに灰皿の掃除とか窓ガラスも拭かせているのも)。
私も「技術」を売っている一人としてひしひしと感じるのですが、最近このような「ちょうしのよい人」、「自分さえ良ければという人」、「おいしいとこ取りの人」が年々増えていると感じます。ネットで都合の良い情報だけを検索する人、私の工房に説明だけを聞きに来て購入するつもりは始めから無い人(大体話しからわかるものです)、「買うのは安い店(またはネットから)で、修理・調整は技術の評判のあるこっちで」とか・・・。
こんなことをしていたら、「技術」が滅びてしまいます。ガソリンスタンドだって、贔屓にしてくれるお客様がいなくなったら、あっというまに町から消えてしまうような、もろいものなのです。
補足
なにもセルフスタンドを利用するのが悪いと言っているのではありません。ただセルフスタンドを使っているのでしたら、自分自身で責任もってタイヤの空気圧をチェックしましょう。もしもガソリンスタンドで点検して貰うのでしたら、その時だけは「満タン」に給油して貰いましょうよ。その時だけでも。
関連記事:
- ガソリンスタンドで気軽に洗車もできなくなった
- バイクで立ちゴケした
- ポータブル発電機の修理
- この前3Dプリンタで作った、容器整理受け(スタンド)がとても調子が良いのです
- マスコミは「EVの充電インフラが不足しているから普及しない」と安直に言いますが