最近のブログにも書いていますように、この半月間は「弦楽器製作工程BD」の追加編集&焼き直し作業のために、以前(主に9~11年前)に撮影した映像を飽きるほど視聴チェックしていました。工房で、BGM的に映像を流していることはよくあるのですが、じっくりと見直すのは何年かぶりです。

 久しぶりにじっくりと観察していて、10年前に(その後に追加した映像もありますが)よくもまあこれだけの撮影をしたものだという感心の他に、最初に購入したカメラの性能の限界や、撮影の未熟さ、そして当時と今との撮影技術の流行(?)の変化なども否応なく感じさせられます。

 今観たら、映像の品質自体に驚かれる人はほとんどいないと思います。しかし、私がこのハイビジョン映像を撮影した2006年頃に、ハイビジョンでの最終作品を作っている業者はほとんどいませんでした(NHKは別ですが)。プロの業者ほど、「最終的にはDVDやVHSで納めるんだから、意味ないでしょう」という感じだったのです。そんな中、私が作ったハイビジョン映像は、自慢じゃないですが、結構驚かれたものです。

 ただ、先にも書きましたように、未熟な点は沢山あります。フォーカスが合っていないとか、露出がオーバー気味とか(ただ、言い訳のように聞こえるかもしれませんが、昔は今のシネマ調流行と違って、露出は今の基準からするとオーバー気味が普通だったのです)、作業工程の一部が完全に撮影されていないとか、色々不満な点をあげれば切りがありません。

 その点はどうかお許しください。それが私の限界だったのです。

 ただ、内容に関しては自信があります。そして改めて見直してみて感心したこともあります。それは、数多くの技法、道具が隠さず映っていることです。

 弦楽器製作を志している人には、多くのヒントがあると思いますよ。その宝の山を読み取れる能力があるかどうかは、また別な話ですが。

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