先日「弦楽器製作工程BD」を購入してくださった方から、「子どもの方が興味をもって見ていました」みたいな内容のメールをいただきました。これまでにも同様な内容の感想を何度かいただいているのです。
 最近は「製造(手作り)」という基本中の基本の職業が身近なものではなくなってきました。昔ならば近所に必ずあった「物作り」の職業が、最近では海外の安い賃金の国に移転してしまったり、大規模工場化してしまったり、または安全上やセキュリティ上の理由から気軽に見ることができなかったりと・・。
 そんな理由もあってか?現代の子共にとっては、この「弦楽器製作ビデオディスク」の「コツコツとした作業によって作られ、完成の形が徐々に見えてくる」という単純なテーマが、新鮮なものに感じるのかもしれません。
 本当の話ですが、最近の子どもの多くは(いや、大人でも)製造ロボットが物を作っていると思っているのです(自動車工場の溶接ロボットのイメージ)。しかし「製造」のほとんどは「人」の地道で、そして高度な技術で成り立っています。すなわち「商品(物)」=「人(技術)」といえるのです。
 私の製作した「弦楽器製作工程ビデオディスク」が、子ども達の将来(日本の未来)にほんの僅かでも役にたってくれれば、私は本望です。

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