楽器や弓の収集癖、または頻繁に買い替えている人は、ちょっと冷静になるべき

　プロ、アマ問わず、演奏者の中には楽器や弓を買い集めて、たくさん所有している人がいます。また、それとは別に、楽器や弓を頻繁に買い替えるような人もいます。

　もちろん、グレードアップすること自体は悪いことではありません。しかし、注意すべきなのは、「冷静になっているか？」なのです。

　楽器（弓）は、短時間使っただけでは、その特徴を把握できません。きちんとした技術で「高度な調整」を行って、そしてさらに、自分自身がその楽器や弓にのめり込む（近づく）行為や努力を行う必要があるのです。

　自分自身が、自分の楽器に近づく努力です。

　それが出来て初めて、その楽器本来の性能が見えてきます。

　逆の事も言えて、現在使っている自分の楽器や弓の本来の性能も知らずに、グレードアップすること自体、もしかすると見当違いのグレードアップの方向性に走る可能性もあるのです。

　特に、収集癖がある方、頻繁に楽器を買い替えている方は要注意です。

　もちろん、良い楽器や良い弓を購入したい、手に入れたいと思う気持ち自体は、とても良いことです。グレードアップを否定するわけではありません。

　「楽器オタク」になってはいけないのです。