先日、道を歩いていたらお母さんと赤ちゃんがいて、その赤ちゃんが短い手を一生懸命伸ばして何かをねだっていました。そしてお母さんは何かを渡したのですが、すれ違いざまにその赤ちゃんを見たら、財布をカパッと咥えていたのです。
赤ちゃんって、何でも咥えます。その理由は色々あるのでしょうが、おそらく、「物」を確認する興味行動の一つではないかと思います。大人になると、なかなか人前で財布を咥える事はできません。
例えば、机の上にダルマが置いてあったとします。
「頭の良い、高学歴の大人」なら、おそらく「ダルマがある」と認識することでしょう。人によっては、それ以上の興味は持たないと思います。なぜなら、「自分は忙しいからだ」と、思い込んでいるからです。
ところが、幼稚園生だとそれを手に取って眺め回したり、自分の頭の上に乗せたり、上下反対向きに立てようと努力したり、さらに飽きてきたら顔にいたずら書きを描き足すと思います。赤ちゃんだったら、ダルマをなめ回すことでしょう。
大人になると、そういう事をしなくなってしまうのです。それは「衰え」とも言えます。