最近、私は「録音当時の、オリジナルレコード盤で、再生」という事を何度も書いています。

 録音当時の、演奏者とレコーディングエンジニア、またはレコード制作に関わった人達の、熱気が伝わるくらい、素晴らしい音、演奏なのです。事実、工房にいらしたお客様に聴いてもらうと、「今までのイメージと違った」と皆さん驚かれます。

 この素晴らしさを、言葉だけでなく実際に紹介したいところですが、ネットにアップしたとたん、その迫力は揮発してしまうと思います。

 実際の「レコード盤」の重み、実在感(音が刻まれた溝)、ジャケットの存在感なども含めたものが「音」だからです。実在しないネットに、その実在感をアップロードする事は不可能なのです。

 ネット上に見える(と思える)ものは虚像であり、下手をすると幻覚症状と同じです。ネット中毒になる前に、深入りは控えましょう。ネット検索する暇があったら、「人」と会いましょう。「他人」と会って、自分の価値観と違った話を「直に」聞いてみましょう。

 大切なのは「現実」です。インターネットは人も、音楽もだめにします。

関連記事: