最近はCDという商品を購入するのではなく、ネット音楽配信サービスという「サービス契約」が流行です。

 パソコンのソフトウェアやスーとフォンのアプリも、個々のソフトを購入するのではなく、「年契約」とかの「ソフトウェア使用契約」に代わりつつあります。

 書籍やビデオだって、書店やビデオショップで一々探すのではなくて、ネットで「読み放題契約」とかにしている人も多いと思います。

 人によっては、食材さえも「一ヶ月分、お任せ契約」している人もいることでしょう。

 すなわち、個々の「商品」という考え方が薄れて、「サービス」という考え方に移っているのです。

 なぜそういう「サービス」が流行っているのかというと、消費者側からすると「面倒くさい」からです。そして企業側からすると、「契約の継続が得やすい」という利点があります。多くの方は、一旦契約したものを見直す事を、面倒くさがってあまりしないからです。だから企業側からすると、(例えお試しの無料期間であったとしても)契約さえとってしまえばしめたものなのです。

 こういう流れは今後も増えることはあっても、減ることはないでしょう。

 しかしそうなってしまうと、個々の「物」の質の低下が心配です。一つの「商品」の質を高めて売るよりも、「サービス」の魅力を宣伝した方が利益に繋がるからです。

 我々の業界でも、「年間契約」とかになるのでしょうか? なんだか世の中、どんどん薄っぺらな方へと走っているような気がします。私が歳をとってしまったからなのでしょうか?

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