全ての業務用の計測器って、時々「校正」という再調整をしなければいけないのはご存じと思います。しかしこの「校正」費って、けっこう高いし、依頼も面倒なので、個人ではなかなか出来ないことです。
温湿度計も同じです。
信頼おけるメーカー製のデジタル温湿度計だから、ついつい正確な数値だと思い続けて使っていると、けっこう劣化して測定値が狂っていたりするものなのです。
工房ではskSATO製のデジタル温湿度計を使っています。この製品はきちんとした精度の製品なので、信頼しきっていて使い続けていました。しかし、一昨年辺りから湿度がやけに低めなのではないか?と、疑いをもってはいたのです。
そこでより高精度の計測用温湿度計(掲載写真3)とか、もう一つ別の部屋で使っている同製品とか、それ以外の温湿度計も一同に集めて計測しました。
明らかにこの写真の個体だけが大きくずれていたために、センサーだけを交換しました。この温湿度計はセンサーだけを購入して交換できるので、ある意味「校正作業」と言っても良いと思います。
デジタル温度計は比較的正確なのですが、古くなったデジタル湿度計の精度は、ちょっと疑ってかかった方が良いと思います。
ちなみに私の工房ではskSATO製のアナログ式毛髪湿度計も使っています。毛髪湿度計はデジタルタイプと比較して狂いやすいのですが、精密ドライバーを差し込んで針の調整を自分で出来るのがメリットです。基準用の計測用デジタル温湿度計の値を参考にして、簡易校正ができるのです。