昨日にもある演奏者の方と、楽器や弓の性能の話になりました。その方は私の工房にて楽器も弓も購入された方なのですが、同僚(?)が弓を購入した(おそらく高価な弓なのでしょう)と言うことで見せてもらったけれど、「やはり・・・」と言っていました。

 そのお客様自身も、一度痛い目にあって、それで私の工房にいらした経緯があるので、「やはり」なのです。

 このように、演奏技術の凄いプロの奏者だからと言って、楽器や弓を選べるとは限らないのです。なぜならば、「楽器(または弓)の性能の根本」を勘違いしているからです。勘違いしているというよりは、学ぶ場が存在しなかったと言った方が正しいでしょう。

 こう言うと、プライドの高い人は、カチンとくるでしょうが。

 なにも喧嘩を売っているのではありません。真実(物理的に根拠のある)を説明しているだけです。そして私が一番言いたいのは、「あなたの才能や、貴重な残り時間がもったいない」という事なのです。

余談:昨日の雑談のなかで、そのお客様が私の工房に初めて来たきっかけを話してくださりました。いぜんドイツで弾いていたときに、カントゥーシャ作の楽器を使っていた演奏者(先生? 同僚?)から、「日本にカントゥーシャの弟子がいるから、そこに行ってみては?」と紹介されたらしいです。

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