先日、「長期間楽器を弾いていない方は、ケースから楽器を取り出して点検してみてください」と書きました。
楽器を長期間ケースに入れっぱなしにしていると、ニスに楽器ケースの布跡が深く付いてしまうだけでなく、布の繊維がニスに入り込んでしまう可能性もあるのです。
通常の使用頻度の場合には、ケースと楽器との接触箇所が微妙に変わるために、そこまで酷くはならないのですが、長期間保管しっぱなしの場合には、悪影響が出てしまうこともあります。
だから一番確実な方法は、「時々楽器を取り出して、点検する」事なのです。そのときに軽く音を出せればより良いです。
さてそれ以外の方法として、楽器ケースの置き方によって、楽器とケース内布との圧力のかかる部分を変化させてあげるという方法もあります。
例えば、楽器ケースを長期間、常に平置きしている場合には、楽器の裏板の部分に圧力がかかります。そういう場合には、楽器ケースを立てかけて保管したり、または横に寝かせた状態でケースの取っ手が上になるように立てて保管するのもよいかもしれません。その逆に、取っ手を下にして置く(倒れなうように支えが必要)方法もあります。
いずれにせよ、長期間弾かないからこそ、いつも以上の意識が必要となります。
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