楽器ケースも長く使い続けていると、当然傷んできます。特に外観は擦れたりする部分だけに、大小の傷み、汚れはどうしても避けられないものです。

 しかし、その傷み具合とか、汚れ具合は、人によって全く違うのです。私の方が不思議なくらい、驚くほど違います。

 そして、楽器ケースの外観を綺麗に使っている人の楽器は、外観に比例して綺麗です。例えば、楽器を磨く場合、楽器ケースの外観が汚い人、またはボロボロになっている人の楽器を磨くと、磨き布が真っ黒くなるのです。本人は「ちゃんと手を洗って、きちんと使っていますよ」と主張しますが、汚れが酷いのは事実なのです。一方、楽器ケースの外観が綺麗な人の楽器は、磨いても、磨き布がほとんど黒くなりません(松脂の汚れとかはつきますが)。

 当然と言えば当然の事です。楽器ケースの取り扱いと、楽器の取り扱いは同じ人が扱っているので、どうしても同じ傾向になってしまうのです。

 すなわち、楽器を大切に扱いたかったら、ケースも大切に扱う意識が必要なのです。「ケースは、保護するための目的で作られているから、雑に扱っても大丈夫」と、思っている人の楽器は、結果的に雑になってしまいます。

 そして、最終的には、演奏まで雑になってしまうかもしれません。

 

補足
 上記の文章は、「ケースも丁寧に扱うことで、結果的に楽器の状態も良くなります」という内容ですが、しかし、わざとケースや楽器を雑に扱っている方はほとんどいません。だから、そうなってしまっている方を責めているのではありません。その点は誤解の無いようお願いいたします。
 それではどうしたらよいかというと、調整時に「必要であれば、お金が掛かってでも良いので、追加で行ってください」という、主張を常に表現することです。そういう「意思表示」を行っている方には、積極的なアドバイスもしますし、また、楽器のメンテナンスもこちらが積極的に行うことが出来るのです。

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