楽器ケースは、普段の持ち運びにおける楽器の損傷を守るためにあるものですから、多かれ少なかれその外観は傷んでくるものです。ただ、その傷み方、状態は人によって様々なのです。

 同じ時期に購入した同じケースでも、その傷み方(ケースカバーのすり切れ度合い、金具の損傷、見た目など)は、使っている人によって大きく異なるのです。これは、所有者の普段の無意識の「ケースの取り扱い方」からその違いが生まれているとしか思えません。

 そして重要なのは、肝心の楽器本体も、大体ケースの外観と比例しているということです。ケースの外観が雑な場合には、比例して楽器の状態も雑なのです。

 ケースの状態と楽器の状態は、間接的に繋がっています。だから普段から、ケースそのものも高い意識のもとで、大切に取り扱うようにしてください。そうしていれば、肝心の楽器の状態はさらに良くなるはずです。

 美しい音は美しい楽器(道具)から出ます。その美しい楽器は、普段の美しい行動や美しい気持ち、心から生まれます。

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