先日NHKの「ためしてガッテン」で、スイカを叩いて中身を見分ける、その仕組みについて説明していました。

 これまで私はてっきり、「ポンポン」という音でスイカの中身を見分けていると勘違いしていましたが、実際には振動の伝わり方で見分けているそうなのです。
 片手で加振させて、もう片手で振動の様子を感じ取っているのです。これって、まさに科学的な測定器の計測原理と同じです。

 人間の感覚というのは、なんて繊細なのでしょうか。また、そういう測定方法を経験上生み出してしまう人間の行動力、生活の知恵に感心してしまいます。

 

 余談になりますが、チェロの響板の剥がれチェックにも、音で確認する方法と、振動で確認する方法があります。
 音で確認する方法は、指の関節部分でコンコンと叩いてその音で判断する方法です。ポンポンと音がする場合には正常で、ペシペシという音の場合には剥がれています。これは簡易的なチェックになります。
 一方、振動で確認する方法というのは、音での確認よりももう少し念入りな確認方法です。先の方法と同じように、今度は指の関節でではなく、小型のプラスティックハンマーを用いて叩くのですが、今度の方法では音を聴くのでは無く(音も聴いてはいますが)もう一方の指を叩いている部分に添わせて、その振動を感じ取るのです。微妙に剥がれている場合には、振動が大きく感じるのです。

 音にせよ、振動にせよ、人間の感覚というのは凄いです。

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