チェロの開放弦を弾き、弦の動きをハイスピードカメラで撮影してみました。
 興味深いのは、弦の振動(とくに最低弦)の振動が、ヘビが這うような振動を見せていることです。なかなかこの撮影をするのは難しいです。この弦の動き(柔軟性)が、倍音の美しさを生み出します。
 ロープをピンと張って、その片一方をピシッと振って振動を与えると、波が伝わっていって、今度は反対側で反射して戻ってくる、あれと全く一緒の現象を確認することができます。

 ちなみに、弦が古くなると「伸び」とか「外部劣化」によって、弦の構造に乱れが生じます。そうすると柔軟性が失われ(剛性が高くなる)、この動画のような滑らかな弦の動きが出来にくくなると思われます。それで倍音が出なくなってしまうのです。

Chronos 1.4 high-speed camera (1,550fps)

 

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