私が改造した楽器保管防湿庫について、「冬期の加湿については?」と疑問を持っていらっしゃる方もいるのではないでしょうか?
この点についても、「私のノウハウ」の一部なのです。簡単に言えば、私の長年の経験上、冬期に防湿庫の中が必要以上に乾燥してしまうことはありません。
冬期の室内では、屋外の湿度だとか、またはその日の風の強さとかで、カラカラに乾燥することも多いです。しかし、密閉されている防湿庫内の湿度は、そこまで敏感に変化しません。よって、防湿庫の湿度が楽器に悪影響を及ぼすほど下がりすぎるという事はないのです(あくまでも私の経験上です)。
逆の事も言えて、防湿庫に「加湿機能」を付けることはよくありません。楽器は、安易な考えで加湿して、それが乾燥したときが一番悪影響が出てしまうからです。
楽器店のショーケースの中に、保湿用の水を置いているのを見た事がある方もいらっしゃると思います。しかしあれは、ショーケースの中にタングステン系の熱が出る照明を当てて、楽器を照らして飾るための措置なのです。
一方、私が製作した楽器保管防湿庫は、庫内をほぼ真っ暗にするので(照明を付けないので)、内部は必要以上に乾燥しないのです。よって、「加湿機能」は必要ありません。それどころか、下手な「加湿」はしてはいけません。