先日弓の試奏して購入してくださった方は、ご夫婦ともヴァイオリンを弾いていらっしゃる方でした。ご主人は上手な方で、奥様の方は失礼ながらまだ初級者レベルでした。
ところが、弓の性能の説明をして、「こんな感じで圧力を意識して、全弓で弾いてみてください」と言ったとき、ご主人の方はどうしても上手が故に、今までの自分の癖の弾き方になってしまうのです。
しかし、逆に、奥様の方が初級者故に、素直に他人の言葉をうけれれる事ができたのです。下手ではありますが、とても良い音が出ていました。
このように、長年一生懸命練習をしてきた方、上手な方ほど、なかなか他人の言葉を素直には「身体が」受け入れてくれないのです。
逆の事も言えて、初級者でも良い弓を手に入れたら(もちろんそれ以前に、良い弓の性能の仕組みを脳で理解することが最重要です)、良い音は出るのです。
関連記事:
- 「重延」の鉋 三挺
- 初級者の方は、10年後の自分を想像して楽器や弓を購入してください
- 「良い音」なら直ぐにでも出せるかもしれません
- 3Dプリンタ選択は、上級者はQholiaを、初級者はZortraxがお勧めです
- トランポリンの思考実験 ~楽器編