立て続きに、チェロの響板割れの修理依頼が入っています。
今までにも何度か説明していることですが、チェロってヴァイオリンと比べて強度的に弱いのです。楽器が大きな割に、意外なほど薄い(弱い)構造をしています。豊かな低音が出る楽器だから、楽器も頑丈だと思ったら大間違いと思ってください。構造的に、とても繊細な楽器です。
だから普段から、室内(ケース内ではありません)に精密温湿度計を設置して、チェロの管理に意識をはらっていないと、響板が割れたり、指板が剥がれたりしてしまう深刻なトラブルが起きてしまうかもしれないのです。
皆さん、加湿器だとか、除湿機だとかの設備をけちってはいません。ちなみに、加湿器は自然な加湿が行える気化式をお勧めします。
補足:楽器内部を強制保湿する行為は危険です。私は絶対にお勧めしません。
関連記事:
- チェロケースを倒してしまって、ネックが折れてしまったチェロの修理
- チェロの調整で、狭い工房はチェロケースでいっぱい
- カントゥーシャ作のチェロが手元を離れるのは、嬉しい反面、寂しい
- 今、在庫のチェロをご購入の方には、GEWAのチェロケースもつけます
- 不健康なチェロを絶対に買ってはいけません