SONYが推奨している「オプティカル・ディスク・アーカイブ」システムですが、個人で運用している人は少ないと思いますので、私は個人レビューは見たことがありません。

 このアーカイブシステムの仕組みは、簡単に言ってしまうとContent Managerというソフトで、動画を始め、様々なデジタルデータをディスクカセットに書き込んで、プレビューデータとかのメタデータを付加して情報管理するというものです。

 ところが、実際に使ってみると不満点が多すぎて、「SONYよ、本当にこれでまともに運用できると思っているの? 実際に使ったことがあるの?」って、不満爆発です。まるでお役所仕事のような感じです(今時のお役所の方が、必死さを感じます)。

 メディアへの書き込み速度とか、メディアの価格とかの不満点は百歩譲るとしても、最大の致命点は肝心のContent Managerの完成度の低さです。

 このContent Managerというソフトで、様々な情報管理や分類を行って、アーカイブデータを有効活用するのが本来の目的なのですが、このContent Managerの出来が悪くて、笑ってしまうくらいです。

 まずは、プレビュー動画の作成に対応できない動画の種類があまりにも多いのです。それほど特殊な動画データでもないのに、プレビューできません(同SONYが無料提供しているCatalyst Browseというソフトでは様々な動画がプレビューできるのに)。WAV音声データも試聴できません。TIFFやPSDなどの画像データもダメです。もちろんAIなんて当然ダメです。
 さらに、SONYが推奨していたXDCAMプロフェッショナルディスクのファイルシステムとの互換性もありません。詳しいことはこの場では書きませんが、XDCAMプロフェッショナルディスクを、さらにアーカイブ管理しようとしても、互換性が無いので効果的な管理ができないのです。単なるMXFの動画データとして管理することになってしまうのです。おそらくSONY内での縦割り開発の結果なのでしょう。

 これで「動画データ以外の様々なデジタルデータもアーカイブ・・・」って、言えるのでしょうか?

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