テレビか何かで自動車の冷却水の事を言っていて、ふと思い出しました。
私がドイツに行ってすぐ、まだ右も左も分からない状態の時に、駐在員で同じくドイツに来たばかりのUさん(歳も私と同じくらい)に色々と面倒を見てもらいました。
そのUさんがさっそく中古のBMWを購入したのですが、これがまたポンコツ!日本だったら「タダでもいらない」という品だったのですが、当時のドイツは東西が統一して間もなかった頃で、旧東ドイツの人々が西側の中古車を喜んでバンバン購入していたのです。そう言った需要過多の面もあり、中古車価格がもの凄く高かったのです。そのためUさんのポンコツBMWも結構な値段でした。
私たちはその車でケルン(最初私は語学研修のためにケルンに住んでいたのです)周辺をよくドライブしました。このときの経験は楽しい想い出ばかりです。
あれはケルンの大聖堂からメッセ会場へいく橋の上での事でした。いつものように走っていると、「冷却水の温度計が振り切っている!」 路肩に車を停めてボンネットを開けると、冷却水が漏れていて、ラジエターがカンカンに熱くなってしました。
そこで冷却水(クーラント)を入れなければならないのですが、近くにそのようなものが売っている場所はなく、とりあえず「水」を入れることに。・・・とは言っても「水」もなし。そこで一番近くの店に飛び込んでミネラルウォーターを購入していれることになったのです。
店の人に「炭酸の入っていないミネラルウォーターを・・」と言って購入してきた、そのミネラルウォーターをラジエターに注ぎ込んだら・・・「ジュワジュワジュワ・・!」と、もの凄い勢いで泡が吹き出しました。「ちくしょう、炭酸入りではないか!」 やつは、「微炭酸」タイプを売ったのです。
たったこれだけのくだらない話なのですが、ラジエターから吹き出た大量の泡と、焦ってあたふたしている我々の光景が、ふと懐かしくよぎったのです。
そのUさんとは今でも年賀状のやり取りはしていますが、お会いしたことは無いですね(帰国直後一度あったかな)。