過去のVHSビデオテープをどういう形式で保存したら良いのか、皆さんもお悩みの事と思います。私もこれまで試行錯誤してきました。

 最初は当時としては最先端だった「DVD」に焼きました。しかし、ビットレートの限界から、画質が悪くて失敗(制作当時は満足していたのですが)。それに初期のDVD-R(またはDVD+R)ディスクは性能が不安定で、数年してエラーが出てしまうことも多かったのです。

 次は、一番無難な保管方法と思われた「DVテープ」にダビング記録する方法。これはこれで満足していたのですが、テープに記録してしまうと、再生するのが不便で、再利用しなくなってしまう欠点がありました。画質的にも、オリジナルの画質から極端に劣化はしないとはいえ、画質を良く見比べてみると、DVテープの圧縮の仕組み(4:1:1)から意外と画質が劣化していたのです。

 そこでパソコンにデータを保存してしまう方法とか、色々な試行錯誤をしたのですがどれもイマイチで、最終的にたどり着いたのがXDCAMディスクに保存する方法でした。

XDCAMデッキ

 メリットはなんと言っても、「メディアとして物理的に保管できること」と「デッキで再生できること」、「デジタルデータ(MXFファイル)として活用できること」です。

VHSテープの場合にはXDCAMの「MPEG IMX 50Mbps(SD 8bit 4:2:2)」という記録(デジタル記録としては今や古い規格ですが)で、ディスクに保管することにしました。ビデオテープ素材のアーカイブとしては、よい落としどころと思います。

 ちなみに写真中のVHSデッキは、S-VHS最高(安定)画質のSONY SVO-5800です。中古で、業務用機器としてはものすごく安く購入した2台目です(最初のは壊れました)。

 なぜ今更、こんな話題のブログ記事を書いたかと言いますと、ここ数日間、知人が10数年前に行った弦楽器関連の講演会のS-VHSビデオテープをデジタル化して保管し、さらにオリジナルのスライド写真を合成して、BDに焼き直す作業をしていたからなのです。

 

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