昨日テレビである作業療法士の話をしていました。その女性は作業療法士なのですが、「適切な椅子で医療を」という考えで、患者の姿勢を考慮して3Dスキャナを活用して特注椅子を作る会社を立ち上げた方なのです。テレビの映像でみただけでも、正しい椅子に座らせただけで、患者の表情ががらりと変わるのです。そして、様々な因果関係の上で、症状も緩和されたり、治ったりするそうなのです。

 私も目指しているものは同じなのかもしれません。適切な道具(楽器や弓またはその調整技術)で生活が豊かになり、表情が変わるような事に関われたら良いと思っています。そのためには、「理(筋)」が通っていることが一番大切なのです。

 例えば楽器や弓の性能がなっていないために、様々な因果関係のもと変な構え方やボウイングに陥り(本人は逆にそれを技術的向上と思っています)、最悪な場合には身体を傷めてしまう方もいます。しかしこれも「理」的に説明でき、100%とは言えないまでも改善可能な事柄なのです。「演奏」も「音」も科学なのです。

 つい先ほども、私の工房で楽器(弓も)を購入してくださった方が、「いやあ、この楽器、本当に良いですよねえ」と言ってくださいました(いつもそう言ってくださる方なのです)。毎回、私も嬉しくなってしまいます。

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