先日、弟子の希望者が説明を聞きに来ました。まだ面接とか試験とか以前の説明の段階ではありますが、私も2年ぶりに新弟子への準備の事を考えてみました。

 私の工房のある高円寺は都心(新宿)に比較的近いのですが物価が安くて(東京の田舎なのです)、住みやすいです。先日説明を受けに来た女の子も、「東京なのに実家の風景と全く一緒でホッとする」みたいな事を言っていました。私もそんな雰囲気が好きな町です。

 ただ、それでもアパート代は結構高いのです。2年前に私が調べたときよりも、5千円弱さらに高くなっている雰囲気です。木造2階建ての古めのアパートが6万円台なんてのも珍しくありません。

 弟子を受け入れる私側として、一番悩みの種は、良い道具が年々入手困難なっていることです。作る側の職人さんが廃業しているからなのです。もちろん、そこそこの品質の道具で良ければ、いくらだって手に入ります。しかし、それではいけないのです。私の弟子教育では、「良い道具を揃える」というのが修行の課題です。そして、「良い道具で、良い仕事をする」というのが目標なのです。

 とにかく、職人さん(または技術者)不足が日本の深刻な問題です。

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