林さんはもうじき4年目に弟子入り4年目に入ろうとしています。なかなかセンスが良いので、私としても教え甲斐があります。もっとも、期間的に、私の元にいる間に教えられる技術には限りが有ります。わずかな技術しか教えてあげられないのです。
それではその限られた時間の中で何を勉強するのか?私側から言えば、何を教えるべきなのか?
それは「基本」なのです。「基本」以上の技術力はありません。多くの方は「基本」というと初心者が最初に教わるものだと思っているようですが、そうではありません。全ての高度な技術力、応用力の基礎となるもので、その基本がいい加減だと、その上に積み上げるものの程度は知れているのです。
林さんにはその「基本」をみっちり教えているところです。具体的には「良い道具を揃えること(購入すること、または作ること)」、「良い道具を扱えること」、「良い道具をメンテナンスできること」、「技術の理論的な勉強」、「一見、製作技術とは関係ない実務」…等々。
もっとも、これらの「基本」って、人に教えられるほど私自身もできているわけではないのですが、まあ、それを言い出したらきりがありません。そのくらハイレベルな話なのです。
おそらく、弦楽器演奏においても全く同じなのだと思います。