私は工房にて、弓の性能の理論の説明をするときなど、毎回、同じような内容の事をお話しします。
しかし、その時に、私は講演会で話をするときのような台詞の台本は作らないことにしています。なぜなら、お客様とは「一期一会」の気持ちで接する努力をしているからです。
だから、説明(会話)が下手ですし、お客様が帰った後に、「あ~っ、あの部分を完全に説明し忘れた」っと、反省することも多いのです。だから、いっそのこと講演会の時のような説明の台本を作ろうとも考えたことがあったのですが、それではいけないと思いました。
私が大学生の時、とても話が上手で人気の講義(専門講義でなく、一年生用の***序説でした)があったのです。ところがその先生、練りに練った完璧な台本を読みながら講義しているのです。ミニジョークまで、それに書いているのです(なぜ、それが判ったかというと、恥ずかしながら翌年も私はその講義を再び受講したからです)。だから、大きな違和感を感じたのです。なんと言ったら良いのか、商業的と感じたというのか・・。
それが理由というわけでもないのですが、お客様とは常に、一対一の一期一会の真剣な付き合いでありたいと考えているのも事実です。これは、格好付けてそう言っているのではなく、私の本心です。
だから、説明の言葉が下手だったり、説明の言葉に詰まったりすることも多いのですが、どうかお許しください。
関連記事:
- 私は、自分の考えを責任持って語るためにも、高価な計測器を買ったりしています
- 私はインターネットの中にはいませんので、勘違いしないでください
- ネットからは何も伝わりません、学ぶことはできません
- 弓竿の反りと、理にかなったボイウイング運動の説明
- 説明しようとするほど、胡散臭いと思われてしまいます