私は様々な機器を個人で導入して、観察したり、計測したりしています。これは何も論文を書いて、他人に発表するためではないのです。
なぜお金をかけてまでして観察しているかというと、自分自身で行っている行動と、実際の客観的結果にずれがあるからなのです。
この「ずれ」を知らないまま行動(または作業)しているというのは、「知ったかぶり」、または「低レベル」の証でしかありません。
例えはつい先日掲載した「包丁研ぎの顕微鏡写真」ですが、私が考えていたよりも、刃の研ぎ傷の粗さが異なっていましたし、また、私が計画して研いだ刃の角度も若干ですが異なっていました。さらに研ぎ傷の方向ですが、私の感覚ではもう少しだけ斜めの傷が多いと思っていたのですが、意外と少なかったです。
このように、自分の行動を観察して始めて、客観性は生まれるのです。主観的な行動は、心地よいです。しかし、心地よさからは何も生まれません。