少し前に、あるコントラバス奏者の方が、シュトライヒャーのコントラバスのレコードを持ってきてくださいました。
「佐々木さんは、この曲、気に入ってくださるのではないでしょうか?」と言って、Johann Matthias Sperger作曲の「コントラバスとヴィオラのための二重奏曲」というのも持ってきてくださったのです。
私はこの曲、初めて知りました。と言うよりも、コントラバスとヴィオラの二重奏曲というもの自体を初めて聴いたかもしれません。
コントラバスとヴィオラって、共に音が控えめです(バリバリ主張する感じの音ではありません)。だからそのようなタイプの似ている楽器同士で弾いたら、つまらないのかと予想しながら聴いたら、これがまた素晴らしいのです。
今風の言葉で言えば「お互いwin winの関係」の演奏なのです。
Cb:クラウス・トゥルムプフ
Va:マンフレッド・シューマン
1981年録音
ELPレーザーターンテーブルで再生したコントラバスの音は、通常の針式プレーヤーのように発音がもたれないので鋭く、生き生きした音です。
補足になりますが、この録音は1981年に日本で日本人録音エンジニアによって行われたそうです。レコードジャケットの解説に、機材の詳細も書かれていて興味深いです。マイクはノイマン、ショップス、デジタル録音はビクターDAS-90システム(44KHz,16bit)です。当時の日本の技術力は世界最先端を走っていて、我々も誇らしかったです。
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